既存不適格とは?

建物は、建築当時には建築基準法など関係法令に適合した建築物ですが、その後の法令改正などで現行の法令に適合しなくなることを「既存不適格」といい、そのような建物を「既存不適格建築物」といいます。
マイホームを建てて、数年経って法令が改正されれば貴方の家も既存不適格建築物です!

2005年(平成17年)6月1日の改正建築基準法の施行により、建築物の増改築を行う場合には、既存部分も現行の法令に適合しなければならなくなりました!

建物を増改築する場合に、改正後は既存部分の耐震基準改修などが必要であり現行法令に適合するような全体的な改修が必要になります。
結果として、かなりの改修費用が必要になり、経済的な理由等で増改築を断念するいわゆる凍結効果を生んでいます。
個人住宅においても、既存部分の耐震改修などが必要になりますので費用が高額になります。
 



耐震性に関する既存不適格建築物数の推計

<住宅>                                           (単位:戸)
用途 総数 不適格住宅戸数
戸建て 2,360万 1,200万 51%
共同住宅 2,040万  200万 10%
4,400万 1,400万 32%

<非住宅>                                  (単位:棟)
用途 総数 不適格建築物数
事務所 100万 31万 31%
病院 10万 3万 31%
学校 33万 17万 50%
店舗 79万 27万 35%
ホテル・旅館 17万 7万 42%
その他 97万 39万 41%
336万 124万 37%
※ 国土交通省住宅局による都道府県アンケート調査より

住宅・非住宅ともに、新耐震基準を満たさない不適格建築物が30%を超えています。
今後30年以内に震度6以上の巨大地震が発生すると言われており、阪神・淡路大震災のような甚大な被害が予想されます‥早急な耐震改修が必要です!





既存不適格‥建築基準法改正の概要

おおまかに、改正された建築基準法の概要を記載します。
  勧告・是正命令
 
特定行政庁は、劣化が進み、そのまま放置すれば危険と認める時は、所有者等に対して必要な措置をとることを、勧告・命令することができる。
  報告・検査の強化

建築主事等は、法令違反の疑いがある場合に立入検査を行うことができる。
定期調査を行なった建築士に対し報告を求めることができる。
是正命令に従わない場合の罰則の強化。
   
  
   規制の合理化

増改築時における建築基準の部分適用。
増改築を断念するいわゆる凍結効果を解消するための規制の緩和措置。
   
  
  全体計画認定制度

増改築を行う場合、特定行政庁による全体計画の認定を受ければ段階的に改修工事をできる制度。

(例)
1期工事:耐震改修
2期工事:防火避難改修


全体計画終了後に現行基準に適合。



既存不適格‥あなたの住宅は?

危険な既存不適格住宅
新耐震基準を満たしていない既存不適格住宅は約1,400万戸ほどと推計されています。
いまの法令は、既存部分が現行法令に不適合になっていても、増改築など確認申請を伴う行為を行わないと耐震基準などを適用できず既存不適格建築物として存在することを許容しています。

   







国や自治体は、耐震改修を促進させないと、
近い将来に巨大地震が発生すると‥また、
悲惨な結果を招きます!







既存不適格建築物に対する制限の緩和‥<構造規定>

増築部分の規模などの条件に対応して、既存部分に適用される基準を記します。

   


EXPJ(エキスパンションジョイント)とは構造物相互を緊結せずに接続する方法で
応力が生じないようにするために用いる。





増改築をお考えの方は、下記のフローで確認できます。


                    (注)いずれも増築部分は現行法令に適合すること。



構造上既存不適格‥木造建築物の増改築の取扱い

A=既存建築物の基準時の延べ面積(u)
B=増築または改築をする部分の延べ面積(u)

増築等の
面積
構造規定方法 既存建築物部分 増改築部分
B>A/2 @現行基準が適用される 現行基準適用 現行基準適用
B≦A/2 A法第20条第1号〜3号までに
  規定されている構造計算

 
・耐久性等関係
 規定に適合
・地震時について
 の規定
・風圧時について
 軸組長さの検討
・屋根葺き材等の
 緊結
現行基準適用
B耐震診断及び耐震改修による
  もの

 
・耐久性関係
 規定に適合
・耐震診断及び
 耐震改修
・風圧時について
 軸組長さの検討
・屋根葺き材の
 緊結
EXP.J等で構造体分離

現行基準適用
C基礎を補強するもの
 
・基礎部分を除き
 現行の法令に
 適合
・基礎がベタ基礎
 又は布基礎であ
 ること
・基礎の補強に関
 する基準を満た
 すこと
現行基準適用
 B≦A/20
   かつ
 B≦50u

 
・構造耐力上危険
 性が増大しない
 ことの確認
EXP.J等で構造体分離

現行基準適用


木造建築物の耐震基準と改修の必要性

木造の住宅などは、地震など災害がある度に法令が改正されてきました。
あなたの住宅は西暦何年に建築されたのでしょうか?‥建築された時期で、ある程度の必要な改修内容が分ります。

建築した時期 法令の基準 必要な改修内容
 〜1981年以前  旧耐震基準 基礎から問題があり、耐力壁が不足している可能性有り
 1981年〜2000年  新耐震基準 耐力壁の配置バランスが悪い可能性有り
 2000年以降  新・新耐震基準 法令改正があれば問題点が生じる

※ 旧耐震基準で建築された1981年以前の建物は非常に危険です‥早期の耐震改修が必要です!

                                                  ページの先頭へ    

ホーム事務所案内アクセスマップ代表作品安全・安心な家とはQ&Aリンクお問い合わせ
  Copyright(C)2012 Ishihara Architect Office.All Rights Reserved.